2011年9月9日金曜日

高卒就職の問題

高卒就職では、最近、その就職を取り巻く環境が非常に厳しくなっているという問題があります。
それは、企業側の高卒就職求人規模の縮小をはじめ、色々な指標がその悪化の要因となっています。
バブル経済の崩壊以降、高卒就職の就職環境悪化の最大の要因は、やはり景気の低迷、雇用環境の構造的変化にあると言えます。
現代の高卒就職の求人数減少の背景には、こうした要因が複雑に入り乱れているのが伺えます。
しかし、このまま高卒就職求人が減少を続けて、雇用機会が縮小していくのは、日本経済、強いては社会全体にとっても望ましいことではありません。
やはり将来を担う人材を育てるという観点からは、これ以上の高卒就職の求人規模の縮小は大きな問題になります。
こうした高卒就職の問題を回避するため、何らかの方策を検討していく必要があります。
そして、企業側には即戦力を求めるだけでなく、新規高卒者の高卒就職採用と育成も継続することが期待されます。

高卒就職の問題点は、まず、現行の就職慣行下の就職の仕組みが、職業選択の自由から逸脱していることが挙げられます。
そうした事態になると、高卒就職では、生徒の希望や適性にあった就職先が望めないことになります。
また、高卒就職での生徒自身が、納得した職業や就職先を選定することが軽視されることにもつながります。

高卒就職では、こうした状況下で、生徒も企業を十分に研究せずによく知らないまま応募する傾向も指摘されています。
企業側としては、こうした仕組みの中、高卒就職で事前に選考された生徒だけが、応募してくることになるので、良質な人材の確保につながるメリットを享受しています。
アンケート調査によれば、高卒就職後、満足していると回答した人は過半数に満たなかったという結果が出ています。